プリント加工方法について

ファブリックデザインでは、「顔料インクジェットプリント」 「昇華転写プリント」「染料インクジェットプリント」と「ラテックスプリント」という、4つのプリント加工方法で布・生地に印刷加工をしています。 それぞれの特徴と違いについて説明します。

顔料インクジェットプリント

顔料インクジェットプリントは、顔料インクを搭載したインクジェットプリントプリンターで生地に直接プリントを行います。 顔料インクは布の表面にインクを付着する性質を持ちます。印刷後のインクはプリント熱風処理のみで色が定着するため、早くプリント加工ができます。 メリットは染料インクジェットプリントよりも短納期で納品でき、価格が安いです。デメリットは生地の風合いがほんの少し、硬くなる点と、 プリントした生地に強い摩擦を掛けると、少し色移りをする可能性がある点です。例えば、プリントした生地をティッシュで強く擦ると、 ティッシュに薄く色が付く、という現象が起きます。 ただ、強い摩擦を掛けなければ用途に問題は無く、ネットに入れた状態で洗濯は出来ます。洗濯での色落ちもありません。 >顔料インクジェットプリントの布・生地一覧と価格はコチラ

昇華転写プリント

昇華転写プリントは、転写紙に昇華インクでプリント後、ポリエステルの布に熱圧着をすることで、 転写紙にプリントされた昇華インクが瞬時に気化し、布の繊維に染色されます。 メリットは、インクジェットプリントよりも短納期で、顔料インクより耐擦過性があるので 安心して他のものと一緒に洗濯が出来ます。 デメリットは素材がポリエステルに限られる事と、高温のアイロンを掛けられない事、 また1mの購入時は料金が高い事です。ボリュームディスカウントを設けているので、2m以上のご購入がお買い得です。 >昇華転写プリントの布・生地一覧と価格はコチラ

染料インクジェットプリント

染料インクジェットプリントは、染料インクを搭載したインクジェットプリンターで、生地に直接プリント加工を行います。 染料インクは布に染み込む性質を持つため、繊維の奥まで色が染み込み、布の風合いを保ったまま生地にプリント加工されます。 染料インクは色を定着する為に、印刷したインクを熱風で乾かした後に蒸し上げ、水洗いをして乾燥させ、 最後に生地巾を整えるための仕上げを行っています。メリットは黒や濃紺などの濃い色がとても綺麗に染められ、布の本来の質感のままで、色落ちや移染の心配はありません。 デメリットは納期が掛かる点と、顔料インクジェットよりも価格が少し高い点です。 >染料インクジェットプリントの布・生地一覧と価格はコチラ

ラテックスプリント

ラテックスプリントは、粘着ビニールやターポリン、布、紙系素材まで多彩に加工できるラテックスインクで 直接生地にプリントを行います。 メリットは幅広い素材に加工できる事と、高い耐水性と対候性を持ち、 水性インクなので溶剤インクと比べると速乾性があり、無臭で環境にやさしい印刷加工方法です。 デメリットはプリントした生地に強い摩擦を掛けると、少し色移りをする可能性がある点です。 例えば、プリントした生地をティッシュで強く擦ると、ティッシュに薄く色が付く程度です。 >ラテックスプリントの布・生地一覧と価格はコチラ

4つのプリント加工の共通点

最小ロット 1mからオリジナルデザインのプリント生地を作成できます。
持ち込み 布・生地の持ち込みは出来ません。 プリントをする生地は、 弊社で用意している生地の中からお選びいただけます。
色数 製版不要のため色数自由で、色数により価格も変わりません。 グラデーションや写真も印刷可能で、精細なプリントが出来るため再現性が高いです。
色合わせ サンプル作成、色合わせは行っておりません。 お客様のご入稿したデータをそのままプリント加工をしております。 CMYKで作成されたデータであっても、プリンターへの入力信号はRGB形式への変換をかけています。 同じ色の信号であっても、プリンターが違うと出力される色は変わってしまいます。 RGBとCMYKで、どちらも忠実に合わせやすいという差はありませんので 色合わせをする方法としましては、あらかじめお客様で作成されたカラーチャートをご注文していただき、 届いた生地を見ながら柄データを作成していただく方法をおすすめいたします。

それぞれのプリント加工の特徴と違い

染料インクジェット 顔料インクジェット 昇華転写 ラテックスプリント
価格
納期
色移り
生地の風合い
アイロン △(低温・当て布) △(低温・当て布) △(低温・当て布)
乾燥機 × × ×
素材の汎用性 ×
濃色表現

顔料インクジェットプリントの特徴

価格 1m2,860円~
納期 約6営業日
色移り 強い摩擦に弱く、とても強く擦ると色移りをする可能性があります。 耐水性はあるので、ネットに入れて洗濯する事はでき、色落ちの心配はありません。
生地の風合い プリント加工後は少し硬さが出ます。
アイロン 低温(120℃以下)で当て布をしてください。 特に、プリント部への長時間のアイロンやスチームは避けてください。
乾燥機 不可
素材の汎用性 生地の素材は綿、麻、ポリエステルなど様々な種類の生地をプリント出来ます。
濃色表現 黒や紺などの濃色の再現が苦手で、少し色が薄くなります。
ベタ塗表現 カラーで無地のべた塗り部分が多いと、薄く縞模様が出る可能性があります。

昇華転写プリントの特徴

価格 1m2,640円~
納期 約7営業日
色移り 耐摩擦性、耐水性、耐熱性がありますので、強く擦ったりしても色移りはありません。
生地の風合い プリント加工前後で、生地の風合いは変わりません。
アイロン 低温(120℃以下)で当て布をしてください。 特に、プリント部分への長時間のアイロンやスチームは避けてください。
乾燥機 不可
素材の汎用性 ポリエステルのみ
濃色表現 黒や紺などの濃色が綺麗に出ます。
ベタ塗表現 カラーで無地のベタ塗り部分も綺麗に染まります。

染料インクジェットプリントの特徴

価格 1m3,410円~
納期 約18営業日
色移り 耐摩擦性、耐水性、耐熱性がありますので、強く擦ったりしても色移りはありません。
生地の風合い プリント加工前後で、生地の風合いは変わりません。
アイロン 生地の素材に適した温度でアイロンが可能。
乾燥機 可能
素材の汎用性 生地の素材は綿、麻、ポリエステルなど様々な種類の生地をプリント出来ます。
濃色表現 黒や紺などの濃色が綺麗に出ます。
ベタ塗表現 カラーで無地のベタ塗り部分も綺麗に染まります。

ラテックスプリントの特徴

価格 1m4,400円~
納期 約7営業日
色移り 強い摩擦に弱く、とても強く擦ると色移りをする可能性があります。 耐水性はあるので、浸水による色落ちの心配はありません。
生地の風合い プリント加工前後で、生地の風合いは変わりません。
アイロン 低温(120℃以下)で当て布をしてください。 特に、プリント部分への長時間のアイロンやスチームは避けてください。
乾燥機 不可
素材の汎用性 粘着ビニールやターポリン、紙系素材、綿やポリエステルなどの布素材
濃色表現 黒や紺などの濃色が綺麗に出ます。
ベタ塗表現 カラーで無地のベタ塗り部分も綺麗に染まります。
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